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2024年7月13日
7月7日は大河お休みだったので、6月分までの感想を今のうちにまとめて行きます!

第22回。
ジュさま…朱仁聡は藤原為時と漢詩のやりとりをした人物と
伝えられている宋の商人だそうです(実在した)。
長徳2年(996年)に「唐人」がガチョウ・オウム・羊を献じて入京した話も本当だそうで、
その「唐人」は朱仁聡といわれるそうです。
大河では冤罪ということになりましたが、
朱仁聡が入京の前に何らかの罪を犯したらしい記録もあるそうです。
やっぱり厄介な国際問題なので、朝廷は律令の専門家である明法博士に捜査を命じたらしいです。

越前でまひろちゃんに用意された部屋の机の上に載っていた美しい紙は、
打雲紙という越前和紙の名品だそうです。
そこにさらさらっと書いた
  かき曇り 夕だつ浪の あらければ うきたる舟ぞ しづ心なき
   空が曇り今にも夕立が来そうで、立つ波も荒いので、浮いている舟の上で落ちついた気分ではいられない。
は旅の不安を読んだ歌だそうですが、無事到着してから書くと、
越前で始まる新しい暮らしへの期待も感じさせる気がします。

第23回
NHK宋語講座開講。
周明(ぢょうみん)の中国語発音が綺麗すぎ。特訓したそうです。
かつて私は1年半だけ中国語(北京語)を勉強したので、一部は聞き取れました!
聞き取れたということは、この大河で宋語として話されているのは現代北京語ですね?

雪の中でのまひろちゃんの一首は
  ここにかく 日野の杉むら うずむ雪 小しほの松に けふやまがへる
    日野山の杉林は、雪に深く埋もれている。今日は都でも小塩山の松にも雪が降っているだろうか。
という都を思う歌でした。
日野山は越前の山、小塩山は都の山です。

行成さんを丸め込んで中宮と再会したいと頑張る帝は、中宮が好きな紀貫之の歌として、
  夢路にも 露はおくらむ 夜もすがら かよへる袖の ひちて乾かぬ
    夢路の草の露が服を濡らしたのでしょうか、夢の中で夜通し通った私の袖が濡れて乾かないのですから
    (会えなくて泣き濡れております)。
を取り上げましたが、本当に中宮がこの歌を好きだったかはわかりません(笑)

その中宮様が現代語で読み上げた枕草子は「うつくしきもの」の中に出てくる、
  鶏の雛の、足高に白うをかしげに、衣みじかなるさまして、
  ひよひよとかしかましう鳴きて、人の後・前に立ちて歩くも、をかし。
  また、親の、ともに連れて立ちて走るも、皆うつくし」
でした。
ここは中宮様が読み上げたそのままを現代語訳として書き残しておきます。
  鶏のひなが、足が長い感じで白くかわいらしくて、着物を短く着たような恰好をして、
  ぴよぴよとにぎやかに鳴いて、人の後ろや先に立ってついて歩くのも愛らしい。
  また親が、ともに連れ立って走るのもみなかわいらしい。

お参りに行くと周りに嘘をついて、越前にこっそりやってきた宣孝さんのおみやげ「玄怪録」には、
芥川龍之介の短編小説『杜子春』の原作となったエピソードも収録されているそうです。

周明が言った、宋から持ち込んだものには「貂の毛皮もある」という言葉に、
末摘花がよぎった視聴者は多かったでしょう(笑)

第24回
ああ、さわさん死んじゃった…
肥前じゃダメだったのですねえ…
「筑紫に肥前といふ所より、文おこせたるを、(紫式部は)いとはるかなる所にて見けり。その返り事に」
ってそういえば紫式部集にあったじゃん!
さわさんの訃報を伝える文に添えられたさわさんの歌、
  ゆきめぐり あふを松浦の鏡には 誰をかけつつ祈るとか知る
これは前に当サイト内の紫式部の「姉君」で書いた口語訳をそのまま使ってしまいます。
  めぐり逢うことを待つという、松浦の鏡の神に誰を心にかけつつ祈っているとあなたはお分かりでしょうか。
  誰かとはもちろんあなたですよ。
大切にするといったこの歌をまひろちゃんは後に自選歌集の紫式部集に収めるのですね…(泣)

Xの英知たちの間で話題だった国際ロマンス詐欺はまひろちゃんに下心がバレて終了…
周明がまひろちゃんを好きだったのは本当だったんですけどね。
そして周明殺されちゃったかと思いきや、生きてた!
「入り込めませんでした、あの女の心に」
「お前の心の中からは消え去ると良いな」
朱仁聡様は周明が最初に言っていた通り、本当にいい人でした。

そして宣孝さんのまひろちゃんへの猛烈なラブコールが始まりました。
宣孝さんのありのままのお前を丸ごと引き受ける、それができるのはわしだけだ
忘れえぬ人がいても構わぬ、それが丸ごと引き受けうるということだ、
がかっこよすぎてまひろちゃん陥落。
都に帰った宣孝さんから届いた歌
  秋の夜に都を照らす月影を雲な隠しそ北にありても
    雲よ、どうか月影(私=宣孝)を隠さないでくれ…あなたがたとえ北の国にいても私が見えるように。
これはドラマオリジナルの歌でしょうか。
まひろちゃんはまんざらでもないようですが、
月はこのドラマでは大事なモチーフなので、
いくら公式(史実)で夫でも、土足厳禁なんじゃないですか?…宣孝さん(汗)

第25回
越前和紙の紙漉きのシーンは、実際に越前和紙を作っている職人さんを
渋谷のNHKスタジオに呼んで撮影したそうです。

そしてまひろちゃんは帰京。
お父さんはもう越前で一人でも大丈夫ということで、
宣孝さんとの結婚をどうするか帰って考えることになりました。
でも考える間もなく、まひろちゃんが帰ってきたと聞きつけた宣孝さんが
お酒を持って帰京祝いに駆け付けます。
弟・惟規くんは昔から知っている宣孝おじさんとお姉ちゃんが、
知らないうちにいい感じになっていて状況が飲み込めません(笑)

その晩宣孝さんが歌った宴会ソングは古代歌謡・催馬楽の「河口」だそうです。
源氏物語の藤裏葉で夕霧と雲居雁の婚儀の宴の場面で引用された歌です。
「荒垣を抜け出て情交を結んだよ」という歌詞の内容が、
どことなくまひろちゃんと道長さまの廃屋の逢瀬を思わせるあたりにも
宣孝さんのイヤらしさが出ているとXの英知。
何をどこまで知ってるんでしょうね、このおじさんは!

そして宣孝さんは山城守に任じられたお礼を言うついでに、まさかの道長さまに結婚報告。
まあ、視聴者みんなが見たかったシーンです。
全てを知っている様子で、すごく面白がっている宣孝さんでした。
道長さまはまひろちゃんが結婚と聞いて、持っていた紙を思わずグシャっとやり、
相手が宣孝さんなのがにわかに信じられなくて、
ショックを受けてその日は家にも帰らず黙々と仕事をして過ごし、
知っちゃったからには形だけでもとお祝いの品を百舌彦に持って行かせるわりには、
添える文は(心が乱れるあまりに?)自分で書けずに代筆を頼むうろたえっぷりでした。

宣孝さんはその足で、結婚報告を済ませたとまひろちゃんにわざわざ報告。
なぜそんなことをすると怒るまひろちゃんへの答えは
道長さまが後から知って嫌がらせをしてきても困るし、
まひろちゃんが好きだからとのことでした。
宣孝さんを追い返して、複雑な思いの表情で黙り込むまひろちゃんの長いシーンでした…
本当に宣孝さんと結婚しちゃっていいの?後悔しない?

この日まひろちゃんが読んでいたのは自分で書写した白居易の『新楽府』だろうです。
  君之門兮九重(最後の1字は門構えに必の字・環境依存文字です…)
  君耳唯聞堂上言
  君眼不見門前事
    天子の門は九重に堅く閉じ、
    天子の耳にはただ殿上人の声を聞くのみ。
    天子の眼には門前の出来事が見えてはいない。
などと書かれていたそうです。

百舌彦も今を時めく左大臣道長さまの従者として順調に出世し、
立烏帽子をかぶって綺麗な装束姿になっていました。
かつて主人の道長さまのまひろちゃん宛の文をこっそり運んで、
主人がまひろちゃんに振られたことも、
二人の変わらない思いもすべて知りながら、
ついにまひろちゃんが別の相手と結婚することになったお祝いを届けるに至り、
長い月日が流れたことをしみじみする百舌彦でした。

まひろちゃんは道長さまからの代筆のお祝い手紙を寂しく思いながら、
竜胆のような花をつけた文を乙丸に運ばせて宣孝さんを招き入れて結婚しました。
お互い不実な者同士として「あいこである」という宣孝さんは、人を安心させるのがうまいです。

枕草子は素晴らしいので書写して広めよう!ということになりました。

公任さんと清少納言の合作の歌
  空寒み 花にまがえて散る雪に すこし春ある心地こそすれ
は、公任さんが清少納言に送った下の句「少し春ある心地こそすれ」
の元ネタが白居易の漢詩・南秦雪(なんしんのゆき)の「二月山寒うして少し春あり」だと気づいた清少納言が、
同じ南秦雪の「三時雲冷多飛雪」を基に「空寒み花にまがへて散る雪に」と上の句を作った
知識人同士の遊びでした。
史実だとこの歌をめぐるやり取りはもう少し後の時期になるようです。
定子さま陣営にとって、あの藤原公任と、こんなやり取りができる女房・清少納言が仕えるほどの
中宮定子さまはすごいだろう!と評判になってほしいのです。

そうそう…一条帝が中宮定子を寵愛するあまりに政をおろそかにしたという記録はない!
歴史改変許さない、NHKの大河なんだから信じちゃう人出る!!
とお怒りが収まらないXの英知がちらほらいらっしゃることは一応書いておきます。
いつかの私の竹取物語です…
(どういういきさつか、その後「本当の」という看板を下ろしてくれた監督に感謝し、尊敬しております)
私のようにどうせこの大河は9割作り話でしょうと、
ジュ様の実在すら疑っていたようなヒネクレモノばかりじゃないですものね。

第26回
道長さまは娘の入内を安倍晴明に進められて決断しました。
中宮様の出産に、彰子さまの入内をぶつける作戦を企てる道長さまのBGMは、
兼家パパが悪いことをするときの曲でした。
お姉ちゃんが言うように、道長さまも綺麗なところだけ歩き続けるわけにはいかなくなったのです…

新婚でラブラブなまひろちゃんと宣孝さんでしたが、少しずつ暗雲が立ち込めます。
昔からまひろちゃんは近所の庶民の子どもをかわいがっていたのに、
そういうのはやめろ(それが普通の貴族の感覚)と言うなど、
少しずつまひろちゃんと宣孝さんの価値観の違いが表に出てきてしまいます。
そして宣孝さんがまひろちゃんからの文をほかの女に見せて楽しんでいたことがわかったのをきっかけに、
手紙を全部返してくれなければ離婚だと大げんかになり(紫式部集に書き残されている出来事)、
宣孝さんとの激しい夫婦げんかの歌の応酬になります。
さらに惟規くんから、宣孝さんがまひろちゃんより若い女と市で反物を選んでいるところを見た!
との目撃情報が上がる中、
まひろちゃんへ仲直りにプレゼントの反物を持ってきた宣孝さんとさらに言い合いになり、
まひろちゃんのかわいげのなさに左大臣さまは嫌気を起こしたのだろう、
と宣孝さんが吐き捨てたのが決定打で事件が起こります。
カチンときたまひろちゃんが近くにあった火鉢の灰を宣孝さんに浴びせかけてしまうのです!
灰を夫に掛けるなんて真木柱の母君が髭黒にやったやつですねえ…とにやにやした視聴者が多くいたでしょう(笑)
さすがに宣孝さんの通いが途絶えたまひろちゃんには、いとさんから
夫婦なんだから宣孝さんに逃げ場を作ってあげないといけない、
正しいことを言うだけではだめで、自分をまげて寄り添うのが愛おしいということでしょう、
ときついお叱りが入ります。
結局まひろちゃんにとって宣孝さんは、そこまでして一緒に居たい相手ではないのですね…

夫婦げんかはまひろちゃんの
  言ひ絶えばさこそは絶えめ何かその みはらの池をつつみしもせむ
    私たちの仲を絶ってしまうつもりなら、それもいいでしょう。
    「お腹立ち」に、遠慮などしません(「三原」に「腹」をかけています)。
に対する宣孝さんの
  たけからぬ人数なみはわきかへり 三原の池に立てどかひなし」
    たいしたこともできない人の数にも入らない私なのだから、
    腹の中を波のように沸き返してみても、仕方がないことだろう。
で、宣孝さんのほうが折れて、(紫式部集では)夫婦喧嘩は収束します。

まひろちゃんは気分転換に久しぶりに、今度は家の従者もみんな連れて石山寺に行くことになります。
いとさんにも殿(宣孝さん)がまた来てくれるように祈りましょうとまひろちゃんは言いましたが…
石山寺で祈っていたら、昔六条の廃屋に降り注いだような銀粉が散る美しい月明かりの中、
なんか別の殿(道長さま)が来ちゃって…
というところで次週7月7日は都知事選の開票速報で放送お休みでした。

んもう!民法バラエティーのCM前みたいな変に伸ばす切り方しないでくださいよ!
どうせ続き見るんだから、まったく!
大河なんだから、その辺余裕を見せつけてくれなくちゃ。
その辺、Eテレでやってる平家物語の人形劇はいいです。
こちらも今、毎週見てますよ!
川本喜八郎先生の美しい人形で平家を見られてよかったです。
文字で読んでたら絶対挫折する自信があります(汗)

はー、長くなってしまいました。
もうちょっとこまめに感想出さないとだめですねえ。


2024年6月2日
 第19回。
 ウイカ少納言の道長さま評は良くなっていました。
 推しである中宮様を布教したくてまひろちゃんを内裏に連れ込むウイカ少納言。
 除目にコネは無しとお姉ちゃんの頼みを断ったのに、
 コネでまひろちゃんパパの位をちょっと上げてしまう道長さま。
 右大臣さまからのご推挙でございますとはっきりまひろちゃんパパに伝える使者。
 長徳の変。
 史実では花山院の袖を矢が貫いてしまったらしく、ヤバさはマイルドになりました。

 第20回。
 まひろちゃんパパ、除目で淡路守になり、すぐに越前守に国替え。
 越前守になりたいの漢文はパパの名前を使って
 まひろちゃんがこっそり書いて出したことに(大河では)なりました。
  苦学寒夜 紅涙霑袖
  除目春朝 蒼天在眼
   苦学の寒夜 紅涙 袖を霑(うるお)し
   除目の春朝 蒼天 眼に在り
     官職に着けない寒い夜も苦しさに耐えて学んだのに希望が叶わず、
     悲しみのあまり血が涙となって襟を濡らしています。
     春の除目の翌朝は、呆然とした目に青い空が染みます。
     帝(蒼天)のお計らいにより、
     私がこの漢籍の能力でお役に立てる越前守に任地を変えていただけませんか。
 まあ、この大河の為時パパはそんな手紙を書ける大胆な人ではありません。
 絶対に道長さまと何かあると確信したパパが、
 道長さまのまひろちゃんへの思いの表れだろう、
 何も知らないままで任地には行けないから、とようやくまひろちゃんの口を割らせました。
 かつては恋焦がれて、一緒に遠くの国へ行こうと語り合ったことがあったけれど、すべてが遠い昔の話…
 しみじみしますねえ。

 第21回。
 ついに清少納言によって枕草子が書かれ始めました。
 この大河では仲良しのまひろちゃんとの語らいが枕草子を書き始めるヒントになりました。
 この後どういうことがあってあの紫式部日記の悪口祭りに至るんでしょうか…?
 枕草子が春はあけぼので始まる理由は、Xの英知による、
 文中にささやくように明けない夜はないと含ませて中宮を励ますため、に納得。
 ウイカ少納言はあのシーンの撮影のために何時間も書を稽古で書きまくったんだそうです。
 習字歴は10年だそう。
 それにしてもご愛用のトリちゃんの文鎮がかわいい。ああいうの欲しい。
 道隆パパを亡くしてたった1年でこんなにボロボロになってしまった定子中宮一家の悲しさは、
 謀の発起人の女院さまが狙った以上のひどい状態です。

 越前への出発の前夜にまひろちゃんと道長さまは例の空き家で密会。
 空き家に道長さまを呼び出した文を読みたかったです。
 その前のシーンでちらっと映った、流麗な崩し字じゃない楷書っぽい「たつ」の続き。
 10年あれ以上崩れ落ちない廃屋が頑丈すぎるというXの英知のツッコミにも納得(笑)
 文字だけで越前守になりたいの漢詩の書き手がまひろちゃんだと分かった道長さま、
 顔を見れば道長さまへの世間の憶測(定子中宮一家没落への謀の首謀者)が嘘だと分かったまひろちゃん、
 この10年あなたを諦めたことを後悔しながら、いつの日も、いつの日も…
 越前の地で生まれ変わりたい、まひろちゃん。
 今度こそ思いを断ち切る最後のつもりなんでしょうけれども
 …大丈夫!もう別に今この瞬間からでも妾にはなれるよ!
 押せ!道長さま!
 どうせその発言はいつもの諦める詐欺なんだからさ!
 何年経ったって思いを断ち切るのは無理なんだからさ!
 「急だけどお嬢様はもらっていくから、お父上と一緒に越前には行かせません」
 とあえてまひろちゃんパパに伝えれば外堀をがっつり埋めて進めるよ!
 …というわけで紫式部パパが道長の推しによって越前守になったのは史実でも、
 やっぱり当サイトの月の君で正体道長さま説を無しにしておいて良かったとつくづく思います。
 無理筋過ぎた(汗)
 道長さまがまひろちゃんを押し切れない理由がないのです。

 まあ、この感じでいずれ紫式部日記にある、
 紫式部が推敲の終わっていない源氏物語の書きかけを隠しておいたのを、
 用事で離れている間に道長に局を漁られて勝手に持っていかれたというあの話とか、
 紫式部が道長にみんなの前で「モテるんでしょ?」とからかわれる話とか、
 局にやってきた夜中の謎の来訪者(道長?)を閉め出したまま無視したとか、
 そういうエピソードが出てくるんでしょうけど、
 この大河の2人の煮え切らない関係性では実にネチャネチャしそうです。
 ここまで来たらネチャネチャしないと期待外れの極みですが、周りの人に絶対バレるって。
 その前に何がどうなってまひろちゃんは仲良しのおじさん宣孝さんとの結婚を決めるんでしょう?
 いい感じになっては来ましたが…


2024年5月16日
 大河で題字揮毫と書道指導をしている根本知さんのインスタを見てきました。
 第15回と第17回の書き留めておきたい話をここに。
 今頃!
 仕方がありません、今月になってフォローしたんですから…

 第15回。
 石山寺に行く回で、さわちゃんがまひろちゃんを訪ねてきたときに
 まひろちゃんが書写していたのは
 白楽天の「琵琶引」でした。
 左遷された白楽天が、落ちぶれた長安の元芸者の弾く琵琶を舟の上で聴き、
 琵琶の音と元芸者の身の上話にしみじみする内容です。
 「琵琶行」の題で覚えていたんですが、どちらが一般的なんでしょうね。
 須磨から明石に移った光源氏が明石の君の琵琶を聞きながら、きっと自分を重ねていた漢詩です。

 第17回
 自分の書く文章が人の心を動かすと知ったまひろちゃんが
 何を書きたいのかは分からないと思いながら、突き動かされるように書いていたのは
 古今集の清原深養父(清少納言のひいおじいさん)の歌
 「恋ひ死なば たが名は立たじ 世の中の 常なきものと 言ひはやすとも」でした。
 意味がわかりにくい歌で、ネットの海にはあれやこれやと違う解釈が見つかりますが…
 「恋で死んでしまったら、いくら世は無常だからとごまかしても私たちは噂になるでしょう、
 私は噂にならないかもしれないけれど、あなたのほうはいかがでしょうか」
 ということにしておきます(笑)
 行間をぎゅっと詰めるあのような書き方を「乱れ書き」というそうです。
 文字と文字を重ね、行頭も揃えないそうです。

 大河の方のインスタに、崩し字で何を書いているのか教えてほしい
 というコメントが付いていたので、私もいいねしてきました(笑)

 第18回。
 宣孝さんが筑前守と大宰少弐の勤めを終えて帰京。
 さわちゃんはお父さんと一緒に肥前へ行くことに。
 …筑紫じゃないんですね!
 肥前と筑紫は隣同士ですが、これで死亡フラグは立たずに済むんでしょうか…

 まひろちゃんの宿敵・七日関白道兼が病死し、ついに道長さまが政権トップに。
 道兼が病床で唱えていたのは光明真言だそうです。
 自分が過去に行った罪を滅して、地獄へ行く道を破壊し
 あらゆる災難を除くという功徳が説かれているそうです。
 道兼さんもなんだかんだ生き地獄を生き抜き、最後はすっかり良い人になりました。

 ウイカ少納言がまひろちゃんに持ってきたおみやげのお菓子は、
 サクサクカリカリの食感の「サーターアンダギーの軽いスナック菓子ver.みたいな味」で、
 撮影後にもいくつかつまんだほど美味しかったそうです
 (ウイカ少納言談)。
 ビフィズス菌(!)みたいな形ですが、
 「八種唐菓子(はっしゅとうがし)」のひとつ「梅枝(ばいし)」らしいです。
 貴重な油で揚げた高級菓子です。
 最推しの中宮様からいただいた大切なお菓子を分けてくれるくらい、
 今のところウイカ少納言はまひろちゃんを話し相手として気に入っているんですねえ…
 ただ、道長さま評はすでに相容れない二人です。


2024年4月29日
 大河感想、更新サボってたらたまってました。
 一気に行きます!

 まず3月分もう1回あって。第13回。
 倫子さまが見せてきた、まひろちゃんが送った文の例の漢詩、
 既自以心為形役 奚惆悵而独悲
 ↓
 悟已往之不諌 知来者之可追
 ↓
 實迷途其未遠 覺今是而昨非

 なのを、まひろちゃんから見て

 實迷途其未遠 覺今是而昨非
 ↓
 悟已往之不諌 知来者之可追
 ↓
 既自以心為形役 奚惆悵而独悲
 に並べていたのは、倫子さまは漢詩をよく知らないから、でしょうか?

 第14回。
 帝を位から「引きずり下ろし奉る」に続く新作。
 女御様とお子を「あやめ奉る」。
 とりあえず奉ればいいというものではないと思います(汗)

 そして顔ドアップで都を背景に「わーはっは!」とやった悪の大ボス道長パパが亡くなりました
 (この度は紫綬褒章おめでとうございます)。

 和歌の会の歌は拾遺和歌集にある
 秋風の うち吹くごとに 高砂の 尾上の鹿の 鳴かぬ日ぞなき
 (飽きられてしまったと私は毎日泣いている)
 らしいです。
 婚活パーティーなんだから、もっと気の利いた秋の歌は無かったのかとは思いました(笑)

 第15回。
 ウイカ少納言ついに定子中宮サロンデビュー。
 まひろちゃんは石山寺へ。

 第16回。
 やっぱり終われなかったあの件。
 ずっと隠してたのに、藤原道長である!ってお姫様抱っこで突入されて一晩中寝ずの看病されちゃったので、
 お父さんと乳母のいとさんにただならぬ関係がバレちゃったじゃないですか!

 そして香炉峰の雪。
 ウイカ少納言よかったね!

 まひろちゃんが、たねちゃんに平仮名を教えた「あめつちのことば」(天地の詞)は、
 平安初期の手習いの教材だそうです。
 仮名48文字を重複しないように使って
 「あめ(天)つち(地)ほし(星)そら(空)やま(山)かは(川)
 みね(峰)たに(谷)くも(雲)きり(霧)むろ(室)こけ(苔)
 ひと(人)いぬ(犬)うへ(上)すゑ(末)ゆわ(硫黄)さる(猿)
 おふせよ(生ふせよ)えのえを(榎の枝を)なれゐて(慣れ居て)」
 らしいです(Xの英知)。
 …「えのえを」で「え」2個あるじゃないですか!
 片方は昔は区別があった「や行」の「え(ye)」とのことです(調べた)。
 昔と言っても意外と最近で、江戸時代までは区別されていたようでその証拠が日本円に残っています。
 当時の発音がyenだったから通貨記号が¥(Yに二重線)なんです。
 yeは永久に不滅です!

 第17回。
 ほら、バレてるバレてる!!
 お父さま、もう道長さまからのお文は7年も前に、おととい来やがってるんですよ。
 お父さま、ご自身のカンと、いとさんのカンを信じてください。
 道長さまと姫さまは元服・裳着前からの仲でございますよ。
 どうするんでしょう…このまま濁り茶進行?えーっ。

 まひろちゃんにとって道長さまに看病されたのは、
 夢の中が現実か、現実のほうが夢なのかというわけで
 庭を蝶が舞って、荘子の「胡蝶の夢」を書写していたようです。

 関白道隆は後に百人一首に選ばれる妻貴子作の、道隆と結婚したときの思い出の歌
 「忘れじの行く末までは難ければ 今日を限りの命ともがな
 (この幸せがいつまで続くか分からないので、幸せな気持ちのまま今日死んでしまいたい)」
 を口ずさんで旅立ちました。
 お父さんの兼家と同じ展開…
 こちらも百人一首にある藤原道綱母の
 「なげきつつ ひとりぬる夜の あくるまは いかに久しき ものとかはしる」
 (あなたが来てくださらないことを嘆き哀しみながら、夜が明けるまで一人きりで孤独に過ごす時間が、
 私にとってどれほど長く感じられるか、あなたはご存じでしょうか。ご存じないでしょうね)です。

 さわちゃんとは仲直りできてよかったね。
 さわちゃんは、紫式部集で歌を交わすがモデルと見られているようです。
 だろうとは私も思いますが、筑紫の君ならもう少し年下でもいいようには思います。
 そして筑紫の君は、紫式部の従姉妹の平維将の娘と言われているようです。
 ということはそう遠くなく死別展開不可避なんですね…
 まひろちゃんが自分の書く文章が人の心を動かすと知ったきっかけになりました。

 Xの英知が、まひろちゃんの従者の乙丸(おとまる)と、
 道長さまの従者の百舌彦(もずひこ)のふたりを合わせて
 オトモズ(お供's)と呼ぼうと呼びかけていたのが面白かったのですが、
 多分これ名づけとしては逆じゃないでしょうか?
 「おともず」から「おと」+「もず」にして、それぞれを乙丸と百舌彦にしていそう。
 大石静さんに聞いてみたいものです(笑)


2024年3月31日
 大変恐れ入ります!
 諸事情のため一時的に、ビーズドールの一部の作り方ページの公開をお休みさせていただくことにしました。
 何かまずいことがあったということではなく、
 管理人にとっては前向きな理由なので、ご理解と応援をいただけると嬉しいです。
 時期は状況によりますが、そのうち再公開するつもりです。

 さて第11回。
 やっぱり妾に収まる方向に行きかけ…強引に打ち切られて結局史実の道へ(汗)
 道長が行成に教わって練習していた平仮名の歌は
 安積山 影さへ見ゆる山の井の 浅くは人を思ふものかは
 だったみたいです。
 私の思いは浅いものではありませんよという意味です。
 習字の練習で定番の歌らしいので、そこに深い意味はありません(笑)

 第12回。
 のちの彰子中宮は身分の低い母(まひろちゃん?)から生まれたのを、
 道長の正妻が引き取って養育して正妻腹風にする展開はない模様。
 明石母子展開を若干期待してた視聴者は少なからずいたと思いますが…

 よし!3月分まで以上!!


2024年3月16日
 第9回。
 はやうよりわらは友だちなりし人(直秀)、とほき所へ行くなりけり。の回でした。
 なぜかずっと衣装チェンジなしで来たせいで、少し生地が毛羽立ってきたまひろちゃんの黄色い着物も、
 ついに泥まみれになったのでチェンジされました。
 衣装制作費が高くつきすぎる制作上の都合なのか…みんなみんな着た切り雀でつまんないよね!

 ことあるごとに奥様に「日記に書けば?」と言われてしまう藤原実資の日記(小右記)ネタ。
 なんでも書き残したのに、自分が出世していればいい政治になるのにとは恥ずかしくて書けないそうです(笑)

 弟の藤原惟規が大学寮に入る前にお父さんに言われた
 一念通天 率先垂範 温故知新 独学孤陋 肝に銘じよ
 のうち、たったひとつわかったのはどれだったんでしょうね?

 第10回。
 激しい和歌と漢詩のやり取りの応酬(!)でした。

  思ふには忍ぶることぞ負けにける色には出でじと思ひしものを
  (そなたを恋しいと気持ちを隠そうとしたが俺にはできない)

  既自以心為形役 奚惆悵而独悲
  (これまで心を体のしもべとしていたのだから、どうして一人くよくよ嘆き悲しむことがあろうか)

  死ぬる命生きもやすると試みに玉の緒ばかりあはむと言はなむ
  (そなたが恋しくて死にそうな俺の命 そなたが少しでも会おうと言ってくれたら生き返るかもしれない)

  悟已往之不諌 知来者之可追
  (過ぎ去ったことは悔やんでもしかたがないけれど、これから先のことはいかようにもなる)

  命やはなにぞは露のあだものを逢ふにしかへば惜しからなくに
  (命とは儚い露のようなものだ。そなたに会うことができるなら命なんて少しも惜しくはない)

  實迷途其未遠 覺今是而昨非
  (道に迷っていたとしてもそれほど遠くまで来てはいない。
  今が正しくて、昨日までの自分が間違っていたと気づいたのだから)

 道長がまひろちゃんに送った3首はすべて古今和歌集にある恋の歌で、
 それに答えるまひろちゃんは陶淵明の「帰去来辞」を細切れに返しているのです。
 もう嫌になったから全ての官職を辞めて故郷の田園に帰っちゃおう!という漢詩です。

 自作でないものに自作でないものを返すのは普通のようですが、
 和歌には和歌で返すのが普通なので、道長が困ってお友達藤原行成に相談したら
 「そもそも和歌は人の心を見るもの聞くものに託して言葉で表しています。
 翻って漢詩は、志を言葉に表しております。
 つまり漢詩を送るということは、送り手は何らかの志を詩に託しているのではないでしょうか」
 と言ったので、道長は思い余って

  我亦欲相見君
  (我もまた君と相まみえぬと欲す=俺はそなたに会いたい)

 とやってしまったのでした。
 まひろちゃんは、直秀が言っていた遠い国を思い浮かべてこの漢詩を選んだのでしょうが、
 道長は、よし!嫌なことを全部捨てて二人で遠い国へ行こうと言うんだね!と受け取ったのです。

 実は公には、本当は遠くの国に逃げなければ一緒に居られない関係というほどではさすがにない二人。
 もう歌でも詩でもなくて、ただ「会いたい」という「志」をひときわ大きな文字で書き送ってきてしまったから、
 ついにまひろちゃんは会いに行かざるを得なくなってしまいましたね。
 そしてこれほど見境なく恋心が燃え盛っているなら、
 道長はまひろちゃんの、世の中を政治で変える人になってほしいという願いを受け止めて、
 「わかった、もう遠くの国に行こうなんて言わない。
 都で片時も目を離さず死ぬまで見つめ続けると言うなら、誰よりも近くで見ていてほしい」
 …と、切り替えて普通言い出しますよね。たとえ口から出まかせだろうとも。
 世の中を変える、そなたも欲しい、どちらも求めると。
 どちらかしか手に入れられず、欲しいものはあきらめるなんて我慢できるでしょうか。
 そんな弱気ではすべてを手にする最高権力者にはのし上がれないでしょう!
 遠い国に行かなければ何も始められないっていう発想を、いつまでも二人そろって思いつめるかはわからないです。
 まひろちゃんとしても道兼の弟だから気になる、身分も気になると言い訳し続けてきたのを、
 道兼との関係を断つために藤原を捨ててでもとまで身分の高い人に言わせてしまったので、
 もはや断る退路が失われ、側室に納まる方向になるしかないし…
 今後の展開と史実との兼ね合いどうするんでしょう(汗)


2024年2月29日
 第7回と第8回は私にとって書き留めなければならない小ネタは無さそうでした。
 第7回で逃げて見つからずにそのまま放送時間が終わった猫ちゃんは、
 第8回にしれっと普通に登場しました(笑)

 今日は4年に1度のうるう年でポチャッコの誕生日なので、ほとんどそのためだけの更新でした!


2024年2月17日 リンクのページ 更新
 久しぶりにサイトのページ自体の更新を行いましたよ!
 色見本大辞典、移転してましたね(笑)
 そりゃあそんなこともあるでしょうね、あれは2013年8月1日現在だったんですから…!

 さて、第6回の小ネタ。
 漢詩の会での漢詩と、最後の和歌を押さえればよさげですね。

 「酒」をテーマに各自選んで挙げた漢詩はそれぞれ
 行成=白居易(=白楽天)『獨酌憶微之』より
 斉信=白居易『花下自勸酒』より
 道長=白居易『禁中九日對菊花酒憶元九』より
 公任=『夏日同賦未飽風月思』七句、八句と
 『冬日陪(環境依存文字…草かんむりの下に於っぽい一字が入る)飛香舍、聽第一皇子始讀御注孝經、應教詩』の
 三句と四句を合わせたもので、
 いずれも公任オリジナル作(さすが天才)なのだそうです。
 そして作中で漢詩に選んだ人の思いが表れるとされていましたが、
 行成は引きずり中の失恋
 斉信は早く出世しなくてはという焦り
 道長はこの場にいるまひろちゃんへ秘かに伝えたい熱い想い(!)
 公任は今の帝のまつりごとは完璧
 という意味になるようです。

 道長の『禁中九日對菊花酒憶元九』だけスペシャルに詳しく…

 賜酒盈杯誰共持(下賜の酒は十分あるが君をおいて誰と飲もうか)
 宮花滿把獨相思(宮中の菊花を手に満たして私はひとり君を思う)
 相思只傍花邊立(君を思いながら菊の傍らに立って)
 盡日吟君詠菊詩(一日中君が作った菊花の詩を吟じ虚しく過ごした)

 「君」は白居易の友達の元シン(シンは環境依存文字…のぎへんに眞)を指しているので、これは友情の詩なのです。
 白居易が、元シンの作った菊花の詩が素晴らしいよと言う内容です。
 道長はまひろちゃん以外の漢詩の会の参加者たちには謎に友情の詩を選んだと見せかけておいて、
 まひろちゃんにだけわかるように(まさかのまひろちゃんパパ朗読だし)切々と愛を叫んだわけです。
 「下賜」に「菓子」をかけてるんでしょうか。

 それにしても菊は何を表しているんでしょうね。
 第6回の季節は秋じゃないっぽいですよね?
 紫式部で菊と言えば道長の(のちの)妻の源倫子との重陽の節句のやり取りなんですよ
 (菊の着せ綿に含まれた夜露で若返ろう的なアレ)。
 第6回冒頭でまひろちゃんが満月の映った水を掌に掬っていた(掬月=きくづき=菊)からか?
 という英知もいらっしゃいましたが、
 そんなことをしているのを道長は知らないから選べないし、
 まひろちゃんのトレードマーク(?)の黄色い衣を菊に見立てている説もありましたが、
 平安当時の菊って何色だ問題あるし…
 (当時の菊の色で有名なのは、傷みかけの移ろい菊の紫色)

 深読みしすぎなんですかね?
 みんなに分からないように、なので…
 君をおいて誰と、私はひとり君を思う、君を思いながら、虚しく過ごした、だけでいいんでしょうか。

 モヤモヤするので調べまくっていたら、
 『禁中九日對菊花酒憶元九』は元シンの菊花の詩が作られた7年後に作られているようです。
 作中で道長とまひろちゃんが出会ってからも7年経つんじゃなかったでしょうか?
 第1回が貞元2年(西暦977年)だったみたいで、第6回は永観二年(西暦984年)!
 コレでしょうか!?
 コレだったら漢籍オタクのまひろちゃんをウルウルさせられそうですよ!
 漢籍苦手設定の道長さま頑張ったね!


 「ちはやぶる 神の斎垣(いがき)も 超えぬべし 恋しき人の みまくほしさに」のほうは、
 百人一首に出てくる「ちはやぶる」を思い浮かべてはいけません…
 伊勢物語の「ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし大宮人の見まくほしさに」が元歌のようで、
 「大宮人(宮廷から来た人)」を、より直球に「恋しき人」に読み替えたドストレートさがウリです。
 そしてこの伊勢の歌も万葉集の歌の
 「ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし今はわが名は惜しけくも無し」が元歌らしいです。
 何としてでも、伊勢神宮の聖域を冒すようなことをしでかしても、
 名誉や評判をかなぐり捨ててでも、恋しいあなたに会いたい。
 ワオ!
 そして「賢木」の巻では源氏が「斎垣も越え侍りにけれ」と、
 娘の斎宮(のちの秋好中宮)と一緒に伊勢へ向かう六条御息所に声を掛けるのです。

 本当に、Xの英知たちのつぶやきなしではやっていけません…
 素晴らしい時代になりました。


 そしてですね…今頃書きますが、まあアレですよ。
 もちろん第1回から思ってたんですが、
 当サイトでかつてお送りしたシリーズ「月の君」(男性版)が実写化したみたいなワクワクなんですよ。
 でもあのシリーズと大河には大きな大きな違いがあります。
 それは当然、月の君の正体です。
 大河では月の君(?)の正体は堂々藤原道長なんですけど、当サイトのは正体不明で貫いているんですよね。
 当サイトは、道長のようなビッグネームを出すには憚られるし、
 正体不明のほうが想像が膨らんで面白いよね、というだけのことでもなかったんですよ。
 もちろんこの2点も理由ではありますよ。
 まあ、ご存じの方も多いように、紫式部が(夫の藤原宣孝の没後は?)道長の妾だったかもしれないという話は、
 貴族の系譜を記録した『尊卑分脈』にあるようです
 (「という話を聞いた」レベルの記述で、信ぴょう性が怪しいらしいですが)。
 でも「夕霧」巻で落ち葉の宮の母の一条の御息所に語らせた、
 多少なりとも身分ある(=貴族)女性で、二人の男性に嫁ぐ例は、感心しない軽薄なことなのに…
 (すこしよろしくなりぬる女の、人二人と見るためしは、心憂くあはつけきわざなるを…)
 という言葉を書いた紫式部なんですよ!
 人にはダメと言っておいて、自分は喜び勇んでやってしまう人ではないと思うんですよ、紫式部は。
 それに大切過ぎる月の君が名のある人であってもなくても、噂レベルでも記録されてしまうような失態はせずに、
 潔癖に守り抜いて墓場まで持っていきそうです。
 まだ週刊文春は創刊されてないんですし、尻尾は絶対につかませなかったことでしょう(文春砲不発!)。
 だから月の君=道長はナシでした(笑)


2024年2月12日
 第5回(第何話ではなくて、第何回だったみたいだから今回からそうします)は
 荒れ果てた六条にある空き家のなにがしの院で道長光源氏とまひろ夕顔が密会。
 逃げた猫を追いかけて女三宮倫子さまが客前猛ダッシュ。

 第6回。清少納言登場!
 清少納言って自分の内にある詩の世界を生きているみたいな感じがあるなと思ってます。
 ちゃんと読んでないけど赤毛のアンみたいな感じです。
 自分の内にある詩の世界あっての現実というか、詩の世界を通して現実を見ているというか…
 だから定子の死後もずっと、自分の内にある最愛の上司の定子さまがいる美しい世界の思い出を、
 少しも俗世の垢にまみれさせずに大切に枕草子として書き綴り続けていけたんじゃないかと。
 …あんまり清ウイカ少納言からはそういう感じしなかったですね。
 清ウイカ少納言は、いつか時代劇のオファーを受ける時のために
 ピアスを開けずにイヤリング派を貫いてきたらしいとXの英知が言ってたので女優魂です。
 でもまあ、清少納言激推しで年中清少納言の魅力を語り続けているXの英知は、解釈が一致したらしいので、
 あれでいいのかもしれませんが…
 何と言っても管理人は紫式部推しであって、清少納言推しではないんだし(笑)
 管理人の枕草子イメージは定子の思い出34%、春はあけぼの的なの34%、
 下衆野郎16%(作中ゲスって言葉を書きすぎで目に付きます。案外枕草子は言葉にお品が無い!)、
 そのほか16%って感じです。

 取り急ぎこれだけ!
 小ネタ拾いに戻ります…


2024年2月2日
 大河は源氏物語や故事のオマージュが多いようなので、見つけたもの控えておこうと思います。
 自力とは限りません(笑)
 今はX(旧ツイッター)の英知をハッシュタグとトレンドから探せますから…
 遅ればせながら第1話は、籠に入れて飼っていた小鳥を逃がしてしまったのでしたね。
 三国志の英雄たちの名前も書物に見えます。
 紫式部を三国志好きにしちゃうのでしょうか(笑)

 第2話は、うっかり飛ばしちゃった履物を手ずから履かせてもらうというのが、
 藤原の祖の中臣鎌足と中大兄皇子の出会いのオマージュらしい(旧Twitterの英知)です。
 歌を代作するバイトで書いていた夕顔の歌は、光源氏が夕顔に贈った歌で間違いなさそう。
 途中でながめていた歌は紫式部のひいおじいさんの藤原兼輔が詠んだ歌で、
 「人の親の心は闇にあらねども子を思う道に惑いぬるかな」
 (人の親の心は闇ではないが、子を思うと道に迷ったように分別をなくすものだ)で、
 『源氏物語』に引用される回数が最も多いらしい(旧Twitterの英知)です。

 第3話は雨夜の品定めをやってました。

 第4話は五節の舞姫に身分がそれほど高いわけではない人(まひろ)が出るなんて、惟光の娘(藤典侍)だ!でした。
 ツイッターの英知が言ってたことで私もあれっ?と思いましたが、
 あの新嘗祭は天皇即位後最初のだから大嘗祭だと思うけど、舞姫5人いなくていいの?(大河では4人)、
 衣装、物具装束じゃないの?
 髪型と髪飾りはまああれでいいとしても、
 裙帯と比礼(「くんたい」と「ひれ」…天女みたいなひらひら長い布の飾り)どこへやった?
 えっ…実写で見たかったのに(泣)

 物具装束

 とりあえず1月分は以上です!


2024年1月8日
 あけましておめでとうございます!!!!!
 昨日の大河の第1話見たよーーー!
 かつて宮中でいたいけな犬君の首を撥ね飛ばしてしまった管理人には、もはや何も言えませぬ(笑)
 …って今、件の事件を読み返して来たら、首を撥ねたなんて物騒なことは、わたくし一言も書いてなかったではありませんか!
 やだやだ。
 介錯もとい解釈は皆様にゆだねますよ!


2023年8月20日 サイト開設13周年
 去年の12周年のご挨拶、なんと忘れていたことに今気づきました…
 干支もとっくのとうに一周!14年目の当サイトをよろしくお願いいたします。
 仮死状態ですが…
 何より期待の来年のNHK大河。

 急に思い出したんですが、
 ビーズドールの写真をガラケー写真からミラーレス一眼写真に変えたいと、
 前に言ったような言わなかったようななんですが、
 姉妹サイトで写真をミラーレスでばっちりがっちり撮り直した途端、
 びっくりするほど売れなくなったという恐ろしい出来事があったので、やっぱり撮り直しはナシかと思っています。
 全体に灰色がかってぼやぼやした写真より、細部までくっきり明るいほうが普通は良さそうなものなんですが、謎です。
 アナログからデジタルへ、そして4K・8K・16Kへっていう時代の流れはどこへ行ったんでしょうね?
 ビーズの穴に通るテグスの1本1本まで見えると、女優の毛穴を見るような興ざめなんですかね?
 見られてもいいから、というよりむしろどんどん見てくれて構わない、自信があるから(←!)見て!という感じなんですが…
 みんなが求めるのはそういうことじゃなくて雰囲気なんですかね…?
 難しいですね。

 いつか管理人が望んだSuperKokkuriIIIは時を経てチャットGPTという形で実現されましたね。
 いいね!とは思ったのですが…
 少し前、新聞に折り込まれていた高級商品の広告特集で写真の間にあった文章があまりにも読みづらくて、
 なんだか同じ内容を言葉選びを変えながら繰り返し書いているみたいな変な文章でした。
 あの文章で、ずうずうしくも原稿料取ったのかなあ…?
 とてもプロフェッショナルなライターが書いている文章に思えなかったんですが、
 あれもまさかチャットGPTだったのかなあなんて思ったりします。
 写真の間の文書なんて飾りみたいなもので誰も読まないと思い込みやがって、手を抜きやがったな!って思いました。
 読むんだよぉ〜文字があれば何でもとりあえず読むんだよぉ〜そういう人いるんだよぉ〜!
 チャットGPTにみんな人間越えの知能を見出して恐れおののいている、みたいな話をあちこちで読みますが、
 結局ただのこっくりさんですよねえ…
 難しいですね。

 以上、人間による文章生成と出力にてお送りいたしました(笑)


2022年12月31日 大晦日
 お久しぶりです!今年もついに最終日!
 本当は古典の日にも何か書こうと思ってたんですが、そのころ6年使ったパソコンが壊れて突然電源が入らなくなりましたねえ…
 常々思いますが、スペックは普通でいいから壊れないパソコンが欲しい!
 今度のパソコンは中古ですが、大変丈夫だとされるThink Padです。

 そんな混乱の中でも11月1日に藤の花のランプを何とか姉妹サイトで発売しましたよ〜
 あのランプはTwitterに流すと鬼滅の刃ファンと、刀剣乱舞ファン(特にへし切長谷部推しのみなさまらしい)に人気です。
 前はあしかがフラワーパークとか、
 韓国の?ゲームのキャラを思わせる
 (そのキャラの正確な名前も善玉なのか悪玉なのかも結局わからなかった)とかの声もありましたが、絞られた感じです。
 ねえ、みなさまお気づきですか?…源氏ファンがいない!!!(泣)
 11月1日に出したのは古典の日だったからなのに!
 珠世様の部屋にありそうなランプなら反響あっても、藤壺の中宮だと反響ないんです(泣)
 再来年になれば…大河さえ始まれば…(泣)

 さて、とうらぶは残念ながらわからなくて語れませんが、鬼滅のほうはアニメ見てます。
 となると、やはりあの話題が期待されるところでしょうか?
 とりあえず遊郭編ですね…宇随天元(一発で変換された!すごい)のモデルが光源氏と言われていて、
 3人の奥さんの名前が雛鶴・須磨・まきをで源氏物語にちなむとか。
 その辺の話をまとめた人はすでにいらして、詳細はその方にお任せするので検索してみてください(えっ)。
 「雛鶴源氏物語」という俗訳というか翻案物があるらしくて、そこから「雛鶴」、
 「須磨」はまあ、須磨の巻があるじゃないですか。
 そして「まきを」は「巻」からだっていうんですが、私は彼女の騒々しいキャラを見て源氏物語に出てくるある人を思いましたよ。
 まきを→巻き尾→犬…で、犬君!
 どうなんでしょうね?
 しっかし、吾峠呼世晴先生は本当に源氏物語由来のネタなら、ずいぶんひねくれたマニアックなものを引っ張ってきたものですよねえ。
 私は雛鶴源氏物語ってこの件で初めて聞きました(笑)
 でも鬼滅では鬼の弱点が藤の花、日の光、日輪刀で、
 源氏物語で最重要登場人物の藤壺の中宮がそもそも藤の花だし、別名が輝く日の宮だし…源氏のにおいがプンプンしますよ!
 …だから何ということはなさそうですが(笑)

 吾峠先生と言えば、九州のご出身だそうですが、話の中に散りばめられた山形県ネタはいったい何を表しているんでしょうね?
 別に話の筋には関係なさそうなのに。
 善逸が連れているチュン太郎こと、うこぎちゃんの好物の「うこぎご飯」って、山形ではよく食べられている山菜の混ぜご飯らしいです。
 鬼滅は舞台が東京ですが、実は東京では全く聞かないものです。
 あと、すみちゃん・きよちゃん・なほちゃんの誰か(きよちゃん?)が炭治郎にあげた「からからせんべい」。
 割ると小さなおもちゃが入っているお菓子ですが、これも山形の名物です
 (他の2人があげたあんぱんは木村屋なのかなあ、キャラメルは森永なのかなあ、時代的にって思います)。
 地味に気になるところです。

 よいお年をお迎えください!


2022年5月11日
 お久しぶりです!!!
 ついにこのサイトも死んだと思ったでしょう!みなさま!!
 蘇りましたよーー!
 …蘇ったってやっぱり死んでたの?
 いえいえ!仮死状態でした(笑)
 ずいぶん前にも書きましたが、ネタが何〜にもなかったのです。
 引きこもりだもん。

 出来たのかって?
 出来ました!というか、来ました!!(他力)

 2024年のNHK大河ドラマの主役がなんと、紫式部らしいんです!
 当然源氏物語も出てくる(たぶん)!
 これはきっと来ますね!ビッグウェーブですよ!大ムーブメントですよ!だってNHKだもん!
 きっとすんばらしいイベントが各地で開催されますよ!
 東京神奈川あたりだったら行きたいですね!コロナ終われ!

 大河の週リポやるのかって?
 それは未定で(笑)
 その時間はあいにく別番組を見がちなので、うふふ、ふふふ(汗)
 (別番組が打ち切りになっちゃってたら見るかも)

 このページ、こんなわけで2022年1月〜4月分は存在してませんが、
 便宜上2022年1月からの更新履歴と称しました。ゆるい!







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