ビーズドール 桜襲の細長をまとった姫君(明石の姫君)


タイトル長っ…

えっ?女三の宮じゃないのかって?
はい。これは明石の姫君です。
「あさきゆめみし」を読んだことがある方なら、
「ちい姫」といったほうが馴染み深いかもしれませんね。

…女三の宮、嫌いなのかって?
それについてはノーコメントで(笑)。

じゃあ、なんで作るのって?
それは…以前おすすめの本コーナーでご紹介した
「『源氏物語』の色辞典」に載っていた、

  「紅梅にやあらむ、濃き薄き、すぎすぎに、あまた重ねたるけぢめ、はなやかに、
  草紙のつまのやうに見えて、桜の織物の細長なるべし」

の写真がとてもきれいだったからです。
思わずビーズで作ってみたくなりました。
裏地が表地に透けて見える、襲の色目を表現してみたいというのもありまして…

(なんだ。やっぱり、柏木が御簾の隙間に見た桜の妖精ちゃんじゃない、ですって?
…違います。違うんです。
だってこんなバカみたいな色、いい歳した内親王なら着ないでしょ…
あれ…???着たんだっけ?あのお姫さまは…
ていうか、着てるし!


細長の形は垂領で、後ろ身頃も二つに分かれているようにしてみました。
後姿はヒラヒラの本数(!)が多い方がきれいかな…と思いまして…
管理人は、「細長は唐衣と裳がくっついたものである」という説を採ってみます。

細長の下の袿の色は、小さい女の子らしく七五三みたいな(!)
はっきりしたピンクのグラデーションと朱色にしてみました。




画像をクリックすると拡大します。

正面から

大人のきれいなお姫さまになった気分。
細長は大人サイズ、袴も大人用の赤い袴です。
女三の宮から取り返してきました(笑)
「大きくなったら中宮さまになれるかな?」

左から

まだ小さいので髪も短めです。
雛鳥の尾羽が短いのと一緒(?)です!
(参考に大人の髪の長さはこちらから)

右から 後ろから

桜襲を、艶消し半透明のビーズから透けて見える(袴の)赤で表現しました。
構造上、こうするしかなかったんです…
細長の表面に浮かんでいる柄は、いちおう(笑)桜です。
ちょっと分かりにくいですかね(汗)


図案と材料はこちらで紹介します。



2011年9月27日公開



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