おすすめの本 「源氏物語」の色辞典


 今回ご紹介する本はこちら!

吉岡 幸雄 著 「『源氏物語』の色辞典」 (紫紅社)

 です。

 この本は染色家である著者が、
 源氏物語に登場する装束などを再現し、まとめたものです。
 化学染料は使わず、植物染で鮮やかな色彩のすべてを表現しています。
 十世紀の「延喜式」という律令の施行規則の中の
 染色についての記述を基にしたということです。

 コムズカシイ話はさておき…
 植物染の色って、こんなにきれいなのかと思いました。
 豊富な写真を眺めるだけで、もうウットリです。

 また本書には、平安の人々は季節に応じて厳格に定められた
 同じ襲をみんなで着ていたのではなく、
 それぞれが自らの感性で工夫を凝らした色と織りの衣装や、
 少し季節を先取りしたものを身につけていたのでは、という指摘がありました。
 管理人は今まで考えたことがなかったことでしたが、
 それはあるかもしれないと思いました。

 著者注記に、実際の色と風合いを確かめたければ
 著者の展覧会に来るようにとありました。
 機会があれば、ぜひ実物を見てみたいです。





2011年6月8日公開
2011年11月20日更新



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