空蝉レシピ
このページでは、袿の図案と使用したビーズをご紹介します。
詳しい作り方は紫の上や
明石の御方のページをご覧ください。
<材料>
シードビーズ
〔丸小ビーズ〕
TOHO No.41(白) 145個 …個数を書いたものは1パックの半分程度あれば十分です。
No.265(紫) 12個
No.917(青) 148個
No.952(薄緑) 1パック …糸に通されて売っている「パックビーズ」または
バラバラにケースに入っている「バラビーズ」
No.953(緑) 241個
広島ビーズ #77(赤) 2パック …7gパックとして計算しています。
#167(薄藍) 4パック
#2014(薄茶) 231個
〔特小ビーズ〕
TOHO No.49(黒) 3パック …糸通しされた「パックビーズ」
(できればマツノの15/0のTRANSPARENT 748番、またはMIYUKIデリカビーズ DB10(11/0) 20g、つらくなければ?DBS10(15/0))
No.121(白) 224個
プラスチックパールビーズ
白の直径12mm 1個
アクリルビーズ
ソロバン型3mm(赤) 5g …今回はエルベール株式会社のスーパーソロバン「ストロベリー」色を使いました。
直径0.4mm(#26)黒のワイヤー 12cm
テグス2号
テグス3号
透明の60番ミシン糸
黒の50番ミシン糸
白の50番ミシン糸
袿+小袿の図案です。
見やすくするために実際のビーズの色とは少し変えてあります。
図案の印刷は、こちらから。
体(小袖+長袴)は丸小ビーズ(白)と(赤)で交差編みします。
胴体部分に入れる芯は、テグス3号でアクリルビーズ(赤)を交差編みします。
今回は寝起きで逃げるところを作ったので扇はナシです(笑)
少しおまけっぽい話を…
完成写真を見てもわかりにくいと思うので、こんな比較写真を載せます。
左が今回の空蝉の髪、右は一般的な姫君の髪です。
けっこう様子が違うことがお分かりいただけると思います。
一般的な姫君の髪は毛先にに行くほどに毛束が広がるように作っています。
源氏物語の中では、若紫の髪の美しさを扇を広げたようと表現していますよね。
そのような様子を作っています。
実際にビーズの数を増やすことで幅を広げていますが、
途中で髪の毛が増えるミラクルというつもりではありません、念のために…(汗)
長さのそろった房の先の方を平らに広げると、根元は細く締まったまま、
まさに扇を広げたような形に広がりますよね。
本数が同じでも、押し広がることで幅が広くなります。
髪でそれと同じことが起こっている様子です。
平安時代の髪の美しさの条件には、長さと量が十分にあることに加えて、
全体の長さがきちんと揃っていることも重要だったようです。
これは雲居の雁の髪について「(長くは無いが)裾がそろって美しい」と
書かれているあたりに表れています。
現代では髪をすいて量を減らすということが当たり前に行われていますが
(書いたそばからでアレですが、最近は前ほど見かけなくなったかもしれませんね…)、
平安時代の姫君だったら、そんなの絶対にありえなかったんでしょうね(笑)
空蝉は源氏物語の中で、髪の量が少ないと書かれています。
しかも美点は全く書かれていません(!)
なので全体に長さも量も控え目、全体の長さも揃わずに
長い部分と短い部分が混ざっているように作りました。
(先ほど書いた、毛先をすいた髪型をイメージ)。
あまり増し目をせずにひたすら減目をしています。
今までも、美人とされている姫君の髪は長く多くなるように作っていました
(髪は美しいと源氏に評された末摘花も!)。
写真の右側の髪も「一般的な」とは書きましたが、実は美人(葵の上)の髪です(←おっと!予告しちゃいましたね)。
あまりそんなところに差をつけなくても…と言われそうですが、
違いがないと誰だかわからなくなりそうです…
(ご覧いただいてまず目に留まるであろう着物やポーズも、もちろん大切ですよ!)。
2014年7月28日公開