渋谷ヒカリエ8階・川本喜八郎人形ギャラリーに行って来た!(その8) <2016年7月>


さて!予告通り(?)行ってきましたよ♪
今回から展示の担当が変わったということで…どのような様子かドキドキでした。
それに損傷の影響なども…気になることがたくさんあります。

まずは外の展示からです。
正面のケースは中国の三国志グッズ?が並んでいました。
主な登場人物たちがそろった小さな人形
(箱に収められていて、中国語の説明文が箱に書かれていました)、
関羽の青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)の置物などでした。
…展示品についての説明文がなく(汗)、
並んでいるものが何だったのか見た目の印象でしか書けません(涙)
担当者様、ご説明よろしくお願いします…(泣)

角のケースは貂蝉でした。
お久しぶりの貂蝉!変わらぬ美貌です。
停電の影響は…とりあえず見られませんでした。
(衣装にしみがないか、釵の歩揺の七宝ビーズやワイヤーに錆が出ていないか、
見られる範囲でガン見)。
きちんと飾られている印象でした。

それでは中へ!
今回の展示の様子です。クリックで拡大します。
展示室の様子
四角いふきだしはプレートに書かれていた展示テーマののタイトル、丸いふきだしは筆者の私による注です。
図中の本のタイトルはスペースの都合でテキトウに縮めてしまいました(汗)ご勘弁を!

今回の展示は平家・三国志半々でした。
このギャラリーの定番の展示構成ですね!

……
こうきましたか!
担当が変わったことで今回からの展示はこうなる?と
事前に勝手に想像していたことがいくつかあったのですが、
正解も不正解もありという感じでした(笑)
そのほか、予想していなかった変更点もいくつかありました。
順番にご紹介していきます!

まずはハズレから(笑)
展示物保護として室内が劇的に暗くなっているかもと思っていたのですが、
それはありませんでした。
どうなんでしょうね?
暗くすると人形の様子が怖いという人もいるのでしょうか?
(前に横浜人形の家で人形が怖いという声があると美術館の方から聞きました(汗))
見る側としては明るい方がもちろんうれしいのですが、
後世に残すためにはライトは控えめにした方がいいわけで…

続いて予想外の変更点です。

室内中央にパネル展示されていた人形制作の工程解説がなくなり、
代わりに、テーブルがひとつ置かれていました。
上には本が3冊ありました!入り口近くから時計回りに
川本喜八郎 人形―この命あるもの (別冊太陽)
川本喜八郎―アニメーション&パペット・マスター (ニュータイプイラストレイテッド・コレクション) 」(←ちょっと自信ないです)
NHK人形歴史スペクタクル 吉川英治原作「新・平家物語」より 平家物語 ドラマ・ストーリー (NHKシリーズ)
の3冊でした。
リンク先は全てそれぞれの本のアマゾンのページです(一番わかりやすそうなので)。
ギャラリー内に関連資料が増えたという意味でいいのではないでしょうか!
たしか前のパネルも、
この本のどれか1冊にあった内容がもとになっていたと書かれていたような…?

そして前は入ってすぐのところにあった「来館者ノート」がなくなり、
アンケート用紙を記入して1枚ずつ回収ボックスに入れる形式になりました。
他の方が書き残されたものを読むのもなかなか面白いものでしたが、
より実践的?な方向になりました。
ボックスの脇には「今までのノートは大切に読ませていただきました」
という内容の手紙が貼られていました。
(私ですか?…前の時もですが、あの手のものはあまり書かない派で(汗)
こう見えて遠慮がちなのですよ!←ただのネット弁慶)

これを機に瓦版がなくなっていたら、つまんないなーと思っていましたが、
瓦版のvol.7はちゃんと発行されていました!
いつもと同じ形式です。
コラムは、呂布の謀臣・陳宮(ちんきゅう)についてでした。
運が悪いというか、気の毒な人ですよねえ〜


そろそろ本題(笑)
肝心の人形たちの様子ですよね〜!
(そして事前の予想の“アタリ”も(笑))

…の前に、まずは安心していただける情報を!
今回展示の人形たちは素人目にもすぐわかるような傷みは見られませんでしたよ!
ですので、前回展示されていた人形たちと
今回展示されていた人形たちはセーフだったわけですね。
(逆に前回も今回もいなかった人形たちは…(汗)
まさか主役級なのにいないあの人…とか!?イヤーーー!!(泣)
いないのは展示テーマが「軍師」、前回はオール平家だからですよね!?)

ポージングはやはりといいますか、ちょっと全体に固い印象でした。

予想当たっちゃいましたよ…
担当者が担当者(某美術館とグループ企業)ですから、
人形たちが「破袋(※)」化するんじゃないかと思っていたら案の定(汗)
もちろん美術展だったら一般的な展示の仕方といいますか、
「絵に描きたるものの姫君のやうに、し据ゑられて、うちみじろきたまふこともかたく」
(↑葵ちゃんの描写より…ウチは源氏サイトです)といいますか、
「にんぎょう〜のき○うげつ〜♪」といいますか(笑)
…今までが特別だったんだよ、といえば確かにそうですし、
とりたたて非の打ちどころがあるわけではないのですが(これじゃあホントに葵ちゃんだ)、
今までの展示がとても好きだった方は少し物足りないかもしれない様子とはいえました。

(※)その某美術館所蔵の至宝の焼き物の銘

そうはいっても、これまでの事情を知らなければ、
担当者が変わったことに気がつかない方もいらっしゃるかもしれません。
…と、いいますのも!
1体だけですが、面白い演出をされていた人形がいました♪
上に載せた図を今一度よくご覧いただきたいのですが!
「那須与一」から「扇」なる文字に矢印が引いてあるのをご覧いただけるでしょうか。

那須与一が弓矢を構え見つめる先に、扇が置かれているのです!
与一さん、狙っています!!

とても几帳面な方が展示作業をされたのだろうなという印象が全体からうかがえました。
場面説明のプレートがきっちりそれぞれのケースの隅の同じ位置に寄せられており、
兄弟であればきちんと隣同士に並べ(諸葛瑾と諸葛亮、那須与一と那須大八郎)、
人形たちの正面がきちんと前を向くように…という感じです。
もう少し遊んでも大丈夫だと思います!
どうか自信を!
(あと、人形たちを載せる台が少しほこりをかぶっていたので、
クイックルワイパーハンディーでササッと拭けば完璧です)


そのほかこまごました個人的・面白かったことも…

田辺湛増が紅白の鶏を戦わせて源平のどちらにつくべきか占ったという、
鶏合わせにちなんで、湛増の隣には紅白の鶏の人形が1羽ずつ置かれていました。
鶏にも紐がついていました!人形劇中では首を動かしたりしていたのかもしれませんね。

そして董卓が赤兎馬に乗っていました!
これは初めてでしたよね!

そうそう…ここまで書くタイミングがありませんでしたが、
入り口近くには今までのように、ポスターを額装したものが掛けられていました。
今回は三国志人形展(昔の)と関羽でした。
(関羽…気配はあれど姿が…ご無事でしょうか(汗))


以上、ヒカリエ・リポートでした!





2016年7月25日公開



渋谷ヒカリエ8階・川本喜八郎人形ギャラリーに行って来た! 目次

更新履歴に戻る