ビーズドール 源の典侍


画像をクリックすると拡大します。

右から

桐壺帝:やあ、おはよう典侍…って、その髪どうしたの?

源の典侍(げんのないしのすけ):おはようございます、主上(おかみ)。
うふふ、さすがに地毛じゃありませんわ。

桐壺帝:なんだ、髢(かもじ)か。

源の典侍:いやですわ、主上。髢なんてババくさいもの、わたくしは使いません。
これはwigでございます。

桐壺帝:(うぃっぐ??)

正面から

源氏の君:おはようございます、典侍…斬新な髪型ですね。

源の典侍:まあ、光源氏さま!おはようございま〜す。
女性の見てほしいところをすぐに気づいてくださるなんて、さすがは光源氏さまね!
うれしいですわぁ(はあと)

源氏の君:…(^^;)

源の典侍:さすがに地毛じゃありませんのよ。うふふ。

源氏の君:何だ、驚きました。髢でしたか。

源の典侍:いやですわぁ、髢だなんてババくさいじゃないですかぁ。
これはね、wigですのよ。

源氏の君:うゐ…つぐ…?

左から 後ろから

源の典侍:おほほほ。藤壺の女御様みたいにきれいでしょう?


えーーっ、平安時代なのに金髪なんてありえない!?
…と言う声が聞こえてきそうですね(汗)

今回は源の典侍(げんのないしのすけ)です。
誰?ですって!なんということを!!
忘れてはいけません、彼女もれっきとした光源氏とかかわった女性です。
作中では、年甲斐もなく色好みと笑われ役なのですが、
実はかなりのデキる女なんです。
典侍は内侍司(ないしのつかさ)における、長官の尚侍(ないしのかみ)に次ぐ堂々のナンバー2です。
さらに尚侍は実質名誉職ですから、事実上のトップです。
現代で言うと事務次官のようなものにあたるでしょうか?
(国務大臣がお飾りだといっているワケではありません…)
彼女は趣味・教養に優れる才媛にして、帝の信頼も厚く、長年にわたってこの職を務めているのです。
すごい女性なんですよ。

さて、デキる女は自分の持ちたいものを持ち(真っ赤な扇!)、着たいものを着るものですよ。
そこで「紫式部日記」にある、
紫式部が若向きすぎるとテレながら着たピンクの組み合わせを元に、
より派手に(!)、かといって下品にならない配色を考えました。
原文通りの真っ赤な扇をぜひ持たせたかったので、それが映える着物をと考えているうちに、
彼女ならド派手ピンクの唐衣も着こなすでしょう!、
還暦近いお年だけど、わざわざ白髪交じりの髢なんて使わないだろう、
そうは言ってもこの着物に黒髪はグロテスクすぎる…となりまして、
最終的にはこういう感じになりました(笑)


図案と材料はこちらで紹介します。




2014年4月2日公開



ビーズドール目次に戻る トップページに戻る