渋谷ヒカリエ8階・川本喜八郎人形ギャラリーに行って来た!(その7) <2015年12月>
慌ただしい師走のどさくさに紛れつつ(?)行ってきました〜!
保管庫停電事件後初の展示替えです…
今回の展示には湿気による損傷を受けた人形たちも含まれるということで、
ドキドキしながら行ってきました!
まずは外の展示からです。
人形たちの小道具の琵琶と扇が展示されていました。
この琵琶がすごかったです!
小さな鏡がそばに置かれていたので見ると、裏側にまで絵が描かれているんです!
尾羽の長いトリさん♪
劇中で裏がチラッとでも見えたことってあったのでしょうか…?
なくてもきちんと作っているんですよね!
角のケースは牛若と静でした。
かわいい2人です。
それでは中へ!
今回の展示の様子です。クリックで拡大します。
四角いふきだしはプレートに書かれていた展示テーマののタイトル、丸いふきだしは筆者の私による注です。
今回の展示はオール平家でした!
その前に、まずは一番気になる人形たちの状態ですが…
いつも通りきちんとしているように見えました!
サイトによると展示の仕方の工夫などで損傷がわからないようにしたそうです。
そのつもりで振り返ると、あれとあれ…もしかしたら…と思うものもありましたが
素人目には何もわからなかったです。
あの状態に整えられたスタッフの皆様のご尽力に感謝します!
今回のリポートの不安材料はむしろこれからなのですが…(汗)
(内容について詳しく書けないという意味で)
そんな平家知識が穴だらけ(というよりも、知っている話がぼちぼち)の私でも
知っているのがこの物語でした!
展示テーマの「父子三態」のうち、熊谷直実と平敦盛の2人の物語。
自分の息子と同じ年頃の若武者(平敦盛)を討たなければならなくなった
熊谷直実の苦悩です。
自分は息子が少しけがをしただけでも気が気ではないのに、
この立派な若武者の死を知ったら彼の父はどれほど悲しむだろうか。
できれば助けたいが、逃がしきれない。
涙ながらに手を下したものの、後に出家に至るほどの悔恨が残ってしまう…
ギャラリーには敦盛とともに、形見の笛と袖を届けられた敦盛の父経盛と、
けがをした息子の直家に寄り添う直実として展示されていました。
今回の瓦版コラムは、史実の小説化について。
歴史ファンにとって、物語の中でヒーローの引き立て役として悪く書かれた人物たちの
実際の姿を知る楽しみは大きいですよね!
(逆に「歴史物語に書かれたヒーロー」のファンは深追いしてはならないテーマですね(笑))
以上、ヒカリエ・リポートでした!
2015年12月28日公開