渋谷ヒカリエ8階・川本喜八郎人形ギャラリーに行って来た!(その2)←えっ <2013年6月>


今年の4月に初めての展示替えを済ませ、4月25日から新しい内容での展示が始まったそうですね。
替わってすぐは混んでいるかも…と1か月ほど待ちまして、この度ようやく行ってまいりました〜

展示替えを経て、中の様子がちょっと変わっていましたよ。
入ってすぐの壁に、平家物語の放送当時のものと思われるポスターと、
三国志の人形の展覧会(だったと思います。こちらも年代物風)のポスターが展示されていました。
奥の壁にも、大きめのモニターが設置されていました
調整中とのことでしたが、これから何が映されるのか楽しみですね。

そして、来館者ノートの隣に「川本喜八郎人形ギャラリー瓦版 vol.1」というパンフレットがありました!
もちろんいただいてきちゃいました!タダでいいそうです。
発行は、渋谷区企画部文化振興課でした。
白黒の4ページで、なんとも手作り感にあふれています(お役所感も満載?)。
表紙を飾るのは6体の人形たちです。
平家物語と三国志からそれぞれ3体ずつ、
左上から常磐、平清盛、源為朝、張角、袁紹、何后です。
写真に写っているのは、今まさに展示中の人形たちだと思います。
2ページには展示室内の簡単な案内図があり、
続いて「人形劇三国志・平家物語の魅力」という解説文が載っています。
この文章は室内にも展示されているものです。

3ページの下のほうには、このギャラリーの監修と解説をされている
平井徹先生のコラムが載っています。
ここには展示の裏話的なエピソードが書かれていて面白かったです。
渋谷区が所蔵している(ギャラリーに展示されている)三国志の人形たちは、
区の依頼を受けて新たに制作されたものだったそうです。
ということは、最初から渋谷で展示するために作られたということになりますよね。
場所も、渋谷の再開発で生まれる新しいランドマーク(ヒカリエ)に、
と決まっていたのかもしれません。
川本先生もそのつもりで制作を進めていたのでしょうか。
そうだとすると川本先生は渋谷区出身ということで、思い入れがあったことでしょう。
計画通りに全てを作り終えることができなかったことを残念に思っていたかもしれません。
また、前回展示した人形たちは、すべて休ませなければならないということで
(主役級の人物が1人もいない状態になってしまうので?)、
今回は川本プロダクションから劉備・関羽・張飛を借りたそうです。
普段はなかなか見ることのできない3体だそうですよ。
4ページは川本先生の略歴とこのギャラリーの案内が載っていました。

それでは、そろそろ展示の様子をご紹介しましょう。クリックで拡大します。
展示室の様子
四角いふきだしはプレートに書かれていた展示テーマののタイトル、丸いふきだしは筆者の私による注です。
いまさらですが、展示室の形はあまり正確ではありません。
ま…いいです…よね?(←直すのが面倒らしい)

平家物語と三国志の位置が前回の展示とは逆になっています。
それはいいとして、
今回の展示は、川本先生の公式サイトによると(見てから出かけました)
NHKの人形劇で実際に操演した方がポージングを手がけているそうです。
というわけで、ポージングにも注目しながら見てきました。
陳留王の両手を前で組んだポーズがなんともかわいらしかったです。
常磐と三人の子は、降る雪が見えるようです。
どの人形もテレビからそのまま出てきたようでした。
必見の(?)劉備・関羽・張飛の3人は、満開の桃の花の絵を背景に誓いを交わしている場面です。
なんというか、関羽がかっこよかったですね〜

さらに

  今回、正面のショーウィンドーに、生前川本が愛用していた唐子の針刺しや
  眼鏡、人形製作用の絵筆道具、『三国志』の台本は全巻そろっている中から第一回の収録台本を含む
  5冊を展示しましたので、館内の人形と合わせてご覧下さい。
(川本先生の公式サイトより)

とあったので、こちらももちろん見てきましたよ〜!
手をつないだ唐子(からこ)が周りを囲んでいる針刺しに、
紐が付けられた眼鏡、
使い込まれた筆や羽箒がぎっしり立てられた2つの筆立てが並べられ、
その隣に置かれた道具箱の引き出しからは、鉛筆(uniでした)や
アクリル絵の具のチューブなどがのぞいていました。
ネオカラーの瓶もいくつか置いてありました。
川本先生がこれらの道具を使って、あの人形たちが作られていたんだと思うと、
何か特別変わった物があるわけではないんですけど、特別なものに見えるから不思議ですよね。

1冊開いて展示されていた台本を読んでみると、
諸葛亮(孔明)が劉備の前で天下三分の計について説明している場面でした!
地図を3枚に破って説明するあの場面です。
ちょっとワクワクしました(笑)


このギャラリーに展示される三国志の人形たちは
川本先生が晩年に製作したものということで、あわせて30体ほどといわれています(※)。
前回はそのうちの19体が、そして今回は11体が展示されていました。
これで全部かもしれませんね。
これからまた入れ替えながら、どのように展示がされていくのか楽しみです。

そうそう、瓦版のバックナンバーがたまったら、
ぜひ渋谷区の人形ギャラリーのページから見られるようにしてほしいですね!
きっとみんな喜びますよ。

まさかのリポートその2となりましたが、
1度来て終わりではなく、リピートしている者もいるんですよ〜とこっそりアピールするためです。
というわけで、その3に続きます!!(たぶん)


(※30体とは室内に掲示されていた解説文によります。でも今はこの解説文自体がないみたいです。
人形たち、実際はもう少しあるみたいですね。なぜなら新たな5体を見てきたからです(!)
<12月3日追記>)





2013年6月9日公開
2013年12月3日更新



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