ビーズドール 明石の御方


今回は明石の御方です。
明石の御方には海辺のイメージがあるので、
袿を波と松の柄にしてみました。
海の模様というと、花散里を思い浮かべる方もいそうですが、
花散里ではありません(笑)。

松は海辺の松ということで
クロマツらしい色を目指してみましたが、どうでしょうか?(枝の色ことです)
和歌で、松に「待つ」の意味を掛けることがよくされていますが、
明石の御方は源氏の君を待ち続ける女君ですから
合っているのでは…と思っています。

波は青海波模様ですが、そう見えるでしょうか?
青海波は穏やかな海を表す、縁起の良い柄だと聞いたことがあります。
源氏の君が「青海波」を舞う場面が、紅葉賀の巻にありましたよね。
青海波の模様は、青海波を舞うときの下襲の柄だったようです。

袿の地色の白いビーズは、身分の高い姫君たちのビーズドールで
下着にあたる小袖部分に使っているものと同じです。
明石の御方が六条院の女楽の際、高貴な夫人たちを立てるために、
身分の低さを示す裳を自らつけた話にあるような、
彼女の奥ゆかしい人柄が伝わるでしょうか…?

画像をクリックすると拡大します。

右斜め前から その1

自室でくつろぐ明石の君。誰か人が渡ってきたような気配がします。

右斜め前から その2

明石の入道でした。
「つまらない男と結婚するくらいなら、海に身投げしなさい」

その3

入道「わかっているね」
入道は言いたいことだけ言って部屋を出て行きました。(笑)

その4

明石(お父さまがおっしゃるような高貴な人が、
この明石に現れるはずがないわ…)


(中略)←えっ


左から その1

源氏の君は京に帰って行きました。
明石の君は一人、明石に残されました。

左から その2

物思いにふける明石の君。

左から その3

明石(きっと光源氏さまは、
もう私のことなどお忘れになっているのかも…)


(中略)←また?


正面から

明石「お父さま、京へ行ってまいります」

右から

明石(さようなら…明石の潮騒…さようなら…)


後ろから

源氏(肩にかかる髪の感じが、すばら …以下略



今回も作り方を公開します。
作り方はこちらから


2011年7月2日公開
2012年10月20日更新



ビーズドール目次に戻る トップページに戻る